生活必需品以外の商品デザインは、男性、女性、高齢者、若者向けといったように表現の幅は広くなります。決して必要とは言い切れないからこそ、欲しいと思わせたり共感を呼んだりする必要があります。エンターテイメントの特徴というのは、非日常性です。表現の幅はとても広くて、激しいドラマチックな形から、華やかできらびやかな世界だったり、静かな癒やしの時間といったりと、あらゆる非日常のテイストが考えられます。視覚性は最大にしなければなりません。文字情報を抑えて、写真やイラストをメインにするのもよいでしょう。エンターテイメントには精神性重視のデザインがふさわしいので、文字を多くして大きく目立たせてしまうと、情緒性が弱まってしまいます。ただし、子供向けのコミカルなものに限定すると文字多めで目立つデザインは良いといえます。レイアウトの様式は幅広く完成度で勝負します。例えばエンターテイメントのチラシやポスターは他の業種と比べても完成度が高いものが多いといえます。他の商品とちがって、チケットを購入するかどうかは、価格の安さや性能といったような実用的要素ではありません。チラシを見たときの精神的な満足度です。そのため造形的完成度がチケットの購入の決め手となります。配色表現は幅広く、テイストに合わせて選択しましょう。一般的な業種とちがって、配色に制限がないので、かえって選択が難しいといえます。目指すテイストに合った配色を選択するとチラシは最も好感を持たれるものとなります。静けさな内面性をあらわすのは、垂直方向への静かな流し組みなどであらわすことができます。大小の対決や水平と垂直の対決、水平、垂直の対決といったものをつくります。また、歓迎感とこだわりの両面を出しましょう。
